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【書評】心を整える:長谷部誠著書

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本日の1冊

タイトル:心を整える。 勝利をたぐり寄せるための56の習慣 (幻冬舎文庫)心を整える1
著者:長谷部誠
心を整える2

概要

著者にとっての「心」は、車で言うところの「エンジン」であり、「ピアノ」で言うところの「弦」であり、テニスで言うところの「ガット」である。
⇒車のエンジンに油をさし、ピアノの弦を調律する、そして、テニスのガットを調整する。そんな感覚を心に対して持っているのです。
つまりは「心をメンテナンスする」「心を整える」ということ。著者はそれを常に意識して生活している。常に安定した心を備えることによって、どんな試合でも一定以上のパフォーマンスができるし、自分を見失わなくてすむ。
生活のリズム、睡眠、食事、そして練習。日々の生活から、心に有害なことをしないようにしている。
「心を整える」
なんの変哲もないタイトルだが、著者が伝えられることはこれに尽きる。
これといった長所もなく、華麗な経歴もない著者がここまで生き残ってこられたスキルと概念だ。

ポイント

心を整える


意識して心を鎮める時間を作る

1日の最後に必ず30分間、心を鎮める時間を作る。この時間だけは譲れない。
⇒部屋に戻る。電気をつけたままにして、ベッドに横になる。音楽もテレビも消す。そして、目を開けたまま、天井を見つめるようにして、息を整えながら全身の力を抜いていく。壁の模様を見てボーッとしてもいいし、頭に浮かんできたことについて思考を巡らせてもいい。大事なのはザワザワとした心を少しずつ沈静化していくこと。

稲盛和夫の言葉
「1日1回、深呼吸をして、心を鎮める時間を作りなさい」

整理整頓は心の掃除に通じる

ドイツには、「整理整頓は、人生の半分である」ということわざがある。
⇒日ごろから整理整頓を心がけていれば、それが生活や仕事に規律や秩序をもたらす。だから、整理整頓は 人生の半分くらい大切だという意味。
⇒きれいになった部屋を見たら、誰だって心が落ち着く。著者は心がモヤモヤしたときこそ、身体を動かして整理整頓をしている。心の掃除をかねて。

マイナス発言は自分を後退させる

愚痴というのは一時的な感情のはけ口になって、ストレス解消になるかもしれないが、あまりにも安易な解決策。 何も生み出さないし、まわりで聞いている人の気分もよくない。
⇒愚痴で憂さ晴らしをするのは自分の問題点と向き合うことから逃げるのと同じ。ゆえに逆に愚痴を言わないように心がければ、自ずと問題点と向き合えるようになる。
⇒愚痴だけでなく、負の言葉はすべて、現状をとらえる力を鈍らせてしまい、自分で自分の心を乱してしまう。心を正しく整えるためにも愚痴は必要ない。

お酒のチカラを利用しない

よくお酒が入ると相手の本音が引き出せるとも言うが、そういう考え方は好きじゃない。お酒の力を借りないと本音が引き出せないという関係がそもそも嫌だし、そんな状態ででてきた本音に価値を見いだせない。お酒は100%楽しむものとして仕事とは完全に引き離しておきたい。
⇒こういう細かい線引きが心を整えるためにも必要。

好きなものに心を委ねる

流行を追ったり、いろいろ試してみるのも刺激的だけど、一番いいものを一途に使い続ける。そうすると心が本来いるべき場所にスッと戻って落ち着く。

孤独に浸る-ひとり温泉のススメ

孤独な時間だからこそ出来ることがある。
⇒自分にとって本当に大切なものは何なのか。そういう自分と向き合う時間を作るのに、「ひとり温泉」はうってつけなのだ。

吸収する


若手と交流する

自分と向き合う方法は主に2つある。
①孤独な時間を作り、ひとりでじっくりと考えを深めていくこと
②尊敬できる人や仲間に会い、話をすることで自分の立ち位置を客観的に見ること

絆を深める


集団のバランスや空気を整える

声を出す選手が少なかったら、どんどん自分が声を出す。逆にみんなが熱くなっていると思ったら、自分は冷静になる。何か思いを抱いていそうな選手がいたら汲みとる。みんなが引っ張るリーダーというよりは、組織の乱れを正していくイメージ。

注意は後腐れなく

選手同士は年齢に関係なく平等だし、誰が偉いなんてない。気さくに、それでいて真摯に思ったことを言い合える関係を築くのがプロフェッショナルであり、著者の理想のチーム像だ。

偏見を持たずまず好きになってみる

自分と価値の合わない人だと、人間はついつい悪いところばかりに目がいってしまうが、いいところを探してとにかく1回信頼してみる。
こっちが好意を持って話しかけたら、きっと相手も好意を持ってくれると思う。逆に嫌いだと思っていたらそのニュアンスが相手に伝わってしまう。
⇒あまりに失礼なことがあったら距離を置けばいい。ただ、最初から食わず嫌いで近づかないと、自分自身が損をしてしまう。

常にフラットな目線を持つ

「上から目線」というのは、人と付き合う上で絶対にプラスにならない。偉そうにしたり、知識を見せびらかしたり、自分を実際より大きく見せようとしたりすると相手は不快な思いをする。
ただ、だからといって「下から目線」になってもダメ。コミュニケーションにおいては、どちらも対等な関係であるべきだ。

信頼を得る


組織の穴を埋める

レベルの高いチームで生き残り、先発メンバーに名を連ねるためには、何か人と違うストロングポイントを示さなければならない。著者にとってのそれは「組織に足りないものを補う」ことだ。
焦らず我慢して継続すれば、いつか「組織の成功」と「自分の成功」が一致する。それを目指しているのであれば、組織のために自分のプレーを変えることは自分を殺すことではなくなる。チームの穴や業界の穴を分析し、誰よりも早くその穴を埋めていく。

競争は自分の栄養になる

競争は自分を進化させてくれる。競争は成長するための栄養素のようなもの。楽しいことばかりじゃなく、つらいこともあるけれど、逃げずに向き合い続ければ身体の隅々までその栄養素が行き渡る。

運とは口説くもの

普段からやるべきことに取り組み、万全の準備をしていれば、運が巡ってきたときにつかむことができる。多分、運は誰にでもやってきていて、それを活かせるか、活かせないかは、それぞれの問題だと思う。
ギリギリのところで運が味方してくれるのは、ただ運がよかったわけではなく、それにふさわしい準備をしていたはず。逆に、「運が悪かった」とも思わない。結果が悪かったときには、「運」を味方につける努力が足りなかったのだと思っている。

努力や我慢はひけらかさない

努力や我慢は秘密にすべき。なぜなら、周囲からの尊敬や同情は自分の心の中に甘えを呼び込んでしまうから。
そういう同情や心配は心を乱す雑音になってしまう。

時間を支配する


夜の時間をマネージメントする

普段から「いい睡眠」を取るために夜の時間を自分自身でマネージメントできているかが鍵になる。
だから著者は「寝るまでの1時間」の使い方に徹底的にこだわった。「いい睡眠」に自分を持っていく行動パターンができていれば、大一番の前日も自然と眠れるはずだと考えたからだ。

遅刻が努力をムダにする

普段の頑張りをムダにしないためにも、時間については絶対にルーズにならない方がいい。

ネットバカではいけない

ゲームやインターネットに時間を費やしすぎるのはもったいない。遊びたい気持ちも分かる。誰かに心の隙間を埋めてもらいたい思う気持ちも分かる。でも、ほどほどにしないといけない。自分で自分にけじめをつけなければならない。
息抜きも度が過ぎたら時間の浪費。便利な時代になっているからこそ、著者はITの恩恵を最小限に受けつつ、あえてアナログ的な時間の過ごし方を大事にしている。

想像する


他人の失敗を、自分の教訓にする

分かっていて誘いに応えるのと楽しいから誘いに流されるのは全然違う。

脱皮する


変化に対応する

「正解はひとつではない」。著者は何に対しても、固定観念にとらわれないように注意している。正解を決めつけてしまうと自分が知らない物の見方や価値観に対して、臆病になってしまう可能性がある。
⇒考えも、正解も変化していくもの。その変化に柔軟に対応できる選手でいたい。

迷ったときこそ、難しい道を選ぶ

ワタミ創業者 渡邉 美樹
「最近の若者はすぐ会社を辞める。今の仕事が自分のやりたいことじゃないから、次を探す、と言う感じで。でも、今いる会社で与えられた仕事をできないのでは、転職先でもできるわけがない。だから今の会社で我慢して自分で本当にできたと思ったときに転職すればいい。それをやらずに人のせいにしたり、自分とは合わないからという理由で、すぐに辞めていく若者が多すぎる」
      
挑戦と逃げることはまったく違う。もし今いる場所でまだ何もやり遂げられていないのなら、新たな道を探したりせず、そこに留まる方が「得るものが多い」はずだ。

ちょっと背伸びをしたら、向こう側がみえてしまうような壁では物足りない。背伸びをしても、ジャンプをしても先が見えないような壁の方が、乗り越えたときに新たな世界が広がるし、新たな自分を発見できる。

異文化のメンタリティを取り入れる

生まれた国が違ったり、環境が違えば、当然違う人間が形成される。世界にはいろいろな価値観がある。だからこそそれを拒否することなく自分を取り入れ、成長の糧にしなければならない。

誠を意識する


感謝は自分の成長につながる

感謝する能力は意識次第でいくらでも伸ばせるし、それに感謝は自分のためでもある。もし自分が感謝の気持ちを忘れなければ、まわりがどんどん自分にポジティブなエネルギーをくれるはず。

まとめ

スポーツ選手の著書といって侮ることなかれ、ビジネスパーソンにおすすめの1冊。「声を出す選手が少なかったら、どんどん自分が声を出す。逆にみんなが熱くなっていると思ったら、自分は冷静になる。」。リーダーシップとして重要なことだ。組織の穴を埋めるという考え方にもかなり共感できる部分がある。そういった部分に目が行き届くようになっていければと思う。また、夜の時間をマネージメントするということは非常に重要なことだが、なかなかできていない。日々自分をしっかりとマネージメントをしていくことが成果につながっていく。著者はしっかりと日々の自分をマネージメントできているからこそ、日本代表のキャプテンとして長い間戦ってこれたのだろう。

1読書1アウトプット

意識して心を鎮める時間を作る

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