思考

【書評】まじめの罠

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本日の1冊

タイトル:まじめの罠 (光文社新書)まじめの罠
著者:勝間和代

まじめの罠2

はじめに

「仕事も家庭も120%のまじめさで取り組むと、必ず破綻する」ということがようやく実感として分かってきた。著者はこの現象を「まじめの罠」と心の中で名づけた。

ポイント

「まじめの罠」とは何か、そして、なぜ「まじめの罠」はあなたにとって危険なのか


自分や社会を悪い方向に導くリスク

「まじめの罠」というのは、何かに対してまじめに、まじめに努力した結果、自分を、あるいは社会を悪い方向に導いてしまうリスクのことを指す。

「まじめな人」とはどんな人か

「まじめの罠」にハマりやすい「まじめな人」とはどういう人なのかを考える必要がある。答えは簡単で、「与えられた課題設定に疑いを持たない人」だ。別の言い方をすれば、「与えられたものに対して逆らわない人」だ。

すべてを疑ってみる

では、この「まじめの罠」を見つける、そこにハマってしまっていると気付くために必要な能力は何だろうか。まず必要なのは、「すべての前提を疑ってみる」「すべての前提を鵜呑みにしない」という考え方

あなたが「まじめの罠」にハマってしまうメカニズムを理解しよう


減点法に支配される日本

日本は全体的にまじめで、先生も学校も塾も親も、とにかく「間違えないこと」を重視している。間違えると減点されるという減点法に支配されている。しかし、減点法にすればするほど、リスクを取って加点を目指すより、減点をなくそうという方向に動く。

まじめな人たちはなぜまじめなのか

まじめな人たちはなぜまじめなのか、3つのスキル不足を指摘する。
①ランク主義に染まり、価値観・視野に「多様な視点」がない
②「決まり」を疑うような、問題設定能力がない
規則を変える方法を知らなくても、「これはおかしい!」と声を出さない限り、物事は絶対に変わらない。
③自分自身を客観視できるようなメタ認知能力がない
メタ認知とは、認知している自分を認知する能力、すなわち、自分で自分を客観的に見るスキル。何かを感じている自分を、第三者の視座で見ることができるようになるということ。「無知の知」という言葉があるが、自分が完全ではなく、無知であることを知っている、ということが無知の知であり、メタ認知になる。ものごとが何かおかしいと感じたときに、相手がメタ認知が出来ているかどうか、あるいは自分自身の認知状況を自分が感知できているかどうか、必ずチェックするクセをつける。

この3つは、統合すると「大局観の欠如」ということになる。部分最適はとても得意でも、そもそも所与の条件が合っているのか、間違っているのか、その疑いを持たないということ。

「まじめの罠」の害毒


環境選びと環境作り

自分がまじめに努力をするよりは、自分の努力が報われる環境選びや環境作りにより努力をすべき。

「まじめの罠」に対する処方箋


「脱・まじめの罠」のご利益

「まじめ教」から抜け出したときに得られるご利益は
①労働時間が短くなる
②お金が儲かるようになる
③人を非難しなくなる
④人生に満足できるようになる
などをはじめたくさんある。

「まじめの罠」から抜け出すための6つのソリューション
①失敗を恐れるな
②問題設定そのものを疑え
③動物的な勘、身体感覚を養え
④独立した経済力を持て
⑤自分のまじめさや常識を疑え
⑥正しい自己認識を持て

失敗は喜びに変えられる

試行錯誤による失敗を恐れないこと。喜んで失敗しようとする姿勢を持つ。

とにかく、枠組みは自分で作れ

多くの人は、すべての枠組みは人から与えられるものであると考えて生きているからこそ、それに無理やり自分を合わせようとして苦しくなる。そうではなく、枠組みというものは自分で構築していくものなのだという視点が大切である。

常に別解を探せ

次に、何らかの目的を達成しようとした場合、そのためにはどれくらいの手段があるのかを考えるクセをつけることを推奨する。仕事では、解はいくらでもあるものだ。だから、いままで通りの解き方で得られた答えが唯一の最適解だ、といったような考え方は危険だ。とりあえず身近にある解を探すものの、こっちにも抜け道はあるんじゃないか?ということをひたすら考え続ける。別解というのは自分なりの答えを出すことであり、その答えに対しては自分で責任を持たなければならない。

おかしいものはおかしい

疑うというのは、相手を疑うのと同時に、実は自分をも疑うこと。「専門家がどんなふうに言ったって、おかしいものはおかしいよね」ということを言えるかどうか。それには、いろいろな知識を持ち、自分の中にさまざまな基準があると対応できるようになる。その基準に対して矛盾することを言われると、それはおかしいなと気付くことができるようになる。
自分で考え、自分で行動し、自分で責任を持つということの繰り返しをしない限り、身体感覚は絶対に身につかないと断言できる。そして、この自主的な判断と、自分の勘を磨く行動は、つねに心がけていれば実は誰でもできるもの。

 

ポータブルスキルを磨け

終身雇用制では、組織からクビを言い渡されたら最後、それ以外の道はあまりのこされていないと考える人が多い。そのため、その組織になんとかしがみつこうとして、「まじめの罠」にハマりやすくなる。この罠から抜け出すためには、十分に時給の高いポータブルスキルと、逆境にも耐えうるだけの資産が必要になる。そのような独立した経済力があれば、「まじめの罠」にハマることもなくなる。投資期間を十分に持っていて、どんな会社でも活用可能な人材になれば、組織の論理に囚われた「まじめの罠」にハマる必要がなくなる。

知恵は力

ふまじめな人は何で知恵を使うかというと、楽をするために必要だから。まじめな人はむしろ知恵があるといろいろ迷いが出るので、それをあえて否定した上で、日々のルーティンワークにのめり込む。

私も、あなたの能力もたいしたことはない

まずは、「自分の能力は大したことはない」とはっきり自覚することが大事。

完璧なんてありえない

「正しいこと」なんていうものは絶対にない。まじめな人は、世の中は知らないことだらけであることを認めるべき。答えがない問題のほうが多いということを、認識すべき。

対等な人間関係(アサーティブ)を心がけよう

アサーティブには対等の他、率直・誠実・自己責任という、合わせて4つの軸がある。人と接するときには、常にアサーティブな人間関係であるべき。

まとめ

前提条件を疑わずに鵜呑みにしてしまうことは多い。まず疑ってみるという姿勢は大事だ。そこで人に差をつけられるかもしれない。いろいろなことに対してまずは疑うという気持ちを持ってみたい。

1読書1アウトプット

すべてを疑ってみる

-思考

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